※前回の投稿の続きになります。

〇野球人口減少が問題視される昨今だが、実は大学野球選手数は増加している。


我々の学生時代は継続率はどのくらいだったのだろう・・・。
当時と比べ、継続率は大幅に上昇していると感じます。
理由としては、

@入試制度の多様化(指定校推薦やAOなど)  
A時代の流れのなか体育会の悪しき習慣の改善
B入部後も1軍以外の選手の試合増(俗に言われるB戦など)
C日本各地に野球に特化している学校が増えたこと

これらの理由があるのではないでしょうか

上記@〜Cを我々の時代と比較すると・・・

@ほぼスポーツ推薦入試のみ(限られた枠)
Aもう一度「高校1年生」へと戻るようなもので、大学になれば高校よりさらに、より厳しい縦社会
B這い上がってメンバー入りした選手のみがゲームができる
C首都圏・関西圏以外では、あまり活発に野球に特化している学校を聞いたことがなく、東北に1つ九州に1つくらいしか、当時は知りませんでした


事あるごとに、中学生(選手たち)に以下を話します。

「22歳までは、みんな硬式野球を続ける権利がある。自分が納得するところまで取り組んで大いに楽しんで欲しい。しかし23歳からは硬式野球を続けたくても続けることはできない。自分の意志や希望だけではどうにもならない。勝ち抜き、選ばれた者だけが硬式野球を続けることができる。アマチュアで楽しむことから、職業へと野球が変わります。」

同時に、高校在学中の帰省時や年末年始、3年生の夏大会が終わった際などで卒業生(高校生)と会ったときに話すことがあります。

「何のために上(大学)で野球を続けるのか。その理由は?野球をを職業にするためにチャレンジし継続するのか、はたまた自分への納得(野球の終わり方)をしたいのか。それだったら、どこの学校でもどの地域でもいい、後悔しないために絶対に継続すべきだと思う。しかし、何もやりたいことがないや、今後どうしていいのかわからない、とりあえず大学生にならないと、そんな理由であるのだったらば野球にはもう区切りをつけ、次の段階へと進むべきである。仮に大学で継続しても、途中で野球に見切りをつけることもあり。惰性や目的なしに野球を続けていくことは最も時間がもったいない。」

稀にまだまだ今後も可能性があるのに、野球に区切りをつけ別の道へ次の段階へ進む卒業生も数名おります。
本音としては、もう少し見たいなあ・・・とか、可能性があるのに・・・と正直思ってしまいます。
しかし、それはそれで正解だと思っております。
なぜなら、彼ら自身の中で、ひとつの答えが出るまで、最善の努力・取り組みをしてきたからです。
納得するところ
これは、他人にわかるものではなく、本人しかわかりません。
自分の中で、野球が一区切りしたということは・・・
ひとつのことをやり切ったことが大切です。
それが自信や経験となり、今後次の道でもまた頑張れる原動力になっていくはずなので。


球児の大学野球の部員数が増えていることについて、また継続率が上がっていることは、とても良い流れだと思います。
同時に、大学まで野球をやりきることは、とても素晴らしいことだと思います。

終わった時に何があるのか・・・

継続率や競技人口増よりも、そこが大切なのではないのでしょうか。
また、「何でもいい、ひとつでも残るものがある」
そんな、大学野球であってほしいと思います。